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白くまオヤジとまっ赤なアルファ
風体の上がらぬ白髪頭の40オヤジが手に入れたのは、なんとまっ赤なアルファロメオだった。ちょっと古いラテン車好きがアルファ147と繰り広げるドタバタ奮闘記。
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ALFA ROMEO
ALFA 145 QV
アルファロメオアルファ145クワドリフォリオ


【メインテキスト】


もっとも身近なアルファロメオ、それがこのアルファ145。新車当時から現在に至るまで……。たとえば前期モデルなら20~50万円、後期モデルであっても40~80万円といった具合(2012年現在)。これをお買い得と言わずなんと言おう。少しでも“ラテン車好き”を自負するなら、一度は乗ってもらいたいクルマである。特に若い人たちに。


スタイルは凄い(!)の一言。個人的好みがあるので一概には言えないものの、個人的には「めちゃくちゃカッコイイ!」と感じる。アルファ145と言えば本国では一般市民の足グルマ。


そう、日本で言えばカローラやシビックである。量産を見込まなければならないハッチバックモデルにこんなエクステリアデザインを与えるとは、といった感じだ。


たとえばアルファ156からのレトロ路線というかネオクラシックというか、そういったデザインコンセプトとは一線を画する物であり、攻めに攻めたデザイン。少々ザガートを思わせるフロントマスク、後方に行くにしたがって次第に小さくなるサイドウィンドウ、フェンダー部分から斜め後方に向かうリアバンパー、凄みのあるテールライト周り、どれをとってもオリジナリティ溢れる物。決して他のメーカーでは真似できまい(と言いつつも、この後各国のメーカーはこぞってこのデザインコンセプトをコピーした)。




インテリアも個性的。ダッシュボード部分がえぐれたような形ゆえ助手席の足下は広々としているし、サイドウィンドウの前方下部は一段低くなり視界も良好。またウェッジシェイプのシャープなボディフォルムに目を奪われがちながら、実を言うと車高は1450㎜もあり、室内の頭上空間も余裕綽々……といった具合。


ただ、唯一の欠点は右ハンドル化によるペダルレイアウトの不自然さである。フロントタイヤアーチの出っ張りが邪魔して窮屈なレイアウトになっている上、ブレーキペダルを踏み込んだ際にスロットルペダルとの段差が大きく、事実上ヒール&トゥを拒否しているのである。


無理にやろうとすれば足首を捻りそう。これはスポーツドライビング好きのアルファフリークには納得できない部分かもしれない。たとえば筆者がオーナーだとしたら、まっ先にアルミペダルなどを装着して微妙に位置関係をリセットするに違いない。


走りはご想像通り、コンパクトなハッチバックに2.0Lの150馬力エンジンを搭載しているのだから、当然のことのように元気一杯。それに音も抜群。たぶんインテークマニフォールドの長さと形が関係しているのだろう、スロットルペダルを踏むと空気を吸い込む音が「クウォォォォォォォー!」と雄叫びを上げ、ドライバーをゾクゾクさせてくれる。さらに安全装備や快適装備で肥満化した現代のクルマの中では比較的軽い1240㎏という車両重量のおかげで、同じエンジンを搭載するアルファ155より軽快な動き。


ただ、リアが軽い分だけ少々落ち着きがないのも事実で、たとえばターンインしていくと、リアサスのストロークが足りない上にアライメント設定が適切ではなく、タイヤの接地力が一定ではなくなりドタバタし、限界を超えると一気にブレイクする。


タイトコーナーではアンダーステアを感じさせないような動きになるので速く走れている錯覚を起こすものの、それは低次元でオーバーステアが発生しているだけ。


それに立ち上がりではできるだけステアリングをまっ直ぐにしていないと、なかなかトラクションが掛からず、結局のところ速さに結びついていかないのである。もう少しリアサスを上手に使えると、もっとレベルの高い走りが楽しめのだけど……、残念。


もっとも皆さんもご存知のように145/155系はフィアット・ティーポのシャシーをベースとしなければならなかったという経緯があるゆえ、これでも独自の味を出そうと頑張っているアルファロメオの姿勢は好感が持てることは確かである。


ちなみにモデルの変遷を簡単におさらいしておくと、デビューは1994年。日本市場には96年から導入され、150馬力を発生する1969㏄直列4気筒DOHCエンジン搭載モデル、ツインスパークが輸入されることとなる。トランスミッションは5速マニュアル、右ハンドル仕様という内容だった。


そして翌97年にはシート生地がアイスバーグからロゴ入りのブラックになった他、ヘッドライトの光軸調整機能が備わるシリーズ2に。


また98年には比較的大掛かりなマイナーチェンジが実施されシリーズ3に。たとえばエンジンが可変吸気のインテークマニフォールドを持つ155馬力仕様とされたり、パワーステアリングフルードのリザーバータンクがアルファ156と同様の物となったことに加え取り付け位置が変更され、さらにはラジエタークーラントのサブタンクが小型の物に、リアブレーキのキャリパーなどといった物が変更されている。


そして99年、最終のシリーズ4に。エクステリアデザインがリデザインされ、ホイールのデザイン変更、形状が変わりボディ同色となったバンパー類、リアルーフにスポイラーが装備されるなどが特徴である。さらに『セリエ・スペチアーレ』という限定車も存在していた。


またその他にも正式にアナウンスはされていないものの、細かい部分が対策済みパーツとなったり、若干の仕様変更を受けたりと、同じ年式でも生産時期により微妙に異なっているのも要注意である。


最後にトラブル&メンテナンスについて。はっきり言えばそれほど心配しなくてもいいのでは、というのが本音。アルファ155と較べるとなぜかトラブルらしいトラブルは出ていないのである。同じ成り立ちを持つというのに。


あえて言えばヒューズやパワーウィンドウなどの電装系、前期モデルのワイパーの不具合、ブレーキのタッチ、最低地上高の低さ、ラジエターファンのレジスターの不具合……といった物だろうか。


オイルと水、エアクリーナーといったヨーロッパ車のお約束3点セットやその他の定期的なメインテナンス(たとえばタイベル交換など)を怠らなければ、他の輸入車と同等に乗れると考えていただいてOKである。





【バイヤーズガイド】



01強烈なエクステリア

アルファ145というクルマはヨーロッパではCセグメント、日本で言えばカローラやシビックという大量生産を目的としたデイリーカー。アルファロメオの場合はややプレミアム志向だからまったく同じではないのだけれど、それにしてもそんなクラスのクルマにこんなアグレッシブなデザインを与えてしまうとは、やはりアルファロメオは凄いとしか言いようがない。少々ザガートっぽい処理で、思わず二ヤリとしてしまう。


しかし冷静なって見ると、プレスラインやパネル面が破綻している(!?)というのが偽らざる印象。特にバンパーラインやサイドビューはガチャガチャだし、フロントマスクやリアコンビなんてファミリーカーらしからぬ強烈さ。個性のかたまりである。ちなみに全長×全幅×全高は4095×1710×1425㎜、ホイールベースは2540㎜、車両重量は1240㎏というディメンション。全幅の関係で3ナンバーとはなるものの、日本で使うにはちょうど良いサイズ。


02骨太なエンジン特性

今や貴重な存在となったツインスパークユニット。現在の水準からすれば決して優れた部類に入らないものの、気持ち良さはいまだ健在。いや、これ以上楽しい4気筒ユニットは他には見当たらない(あえて言えばH車のRシリーズくらいかも)と言えるほど。ハーフスロットル域でも十分なトルクを持ち、扱いやすいのもマル。ちなみに日本導入モデルに搭載されたエンジンは、1969㏄の排気量を持つ水冷直列4気筒DOHCで、最高出力はシリーズ1/2が150馬力、シリーズ3/4が155馬力というもの。


また足周りはフロントがストラット、リアがトレーリングアームで、タイヤは195-55R15というサイズ。ティーポがベースゆえストローク量が不足している上、フロントがフルバンプするとアンダーを出し、リアの荷重が抜けるとオーバーになるという性格を持つ。一昔前のFWD特性。


ちなみにテスト車両の実用燃費は、市街地が6.7㎞/L、高速巡航が12.1㎞/L、平均で9.4㎞/Lというデータ。2.0L&M/Tということを考えればあまり誉められたものではないかも?


03実用的なインテリア

助手席側が大きくえぐれたようになっているのが特徴といえるダッシュボード周り。ここもかなり個性的。そしてインパネ全体を見ると、プラスチック表面の質感の乏しさや組み立て精度の甘さは気になるものの、広いガラスエリアやシンプルな造形で居心地は決して悪くないと感じる。


またヴェリア製のメーターは左から水温計と燃料計のコンビ、速度計、回転計となる。ちなみにシリーズ4のみ各メーターに縁取りが備わる。そしてステアリングホイールにはチルト機構も装備される。


つづいて装備面。ダイヤル式のエアコン、テールゲートオープナー、ハザード、フォグランプ……といったスイッチ類がセンターコンソールにレイアウトされ、その下には灰皿と1DINサイズのオーディオが。ちなみにエアコンは決して利かないわけではないものの、広いガラスエリアのせいで35度を超える真夏では多少容量不足かも……。見た目のアクの強さとは裏腹に、インテリア関係は意外とまともなアルファ145であった。


04前後シート周りの実力

アルファ145のフロントシートは、街乗りでの印象は座り心地&ホールド性とも悪い物ではないが、かなり見下ろすドラポジになるのが弱点。調整レバーで一番下に設定したとしても、かなりアイポイントは高めとなる。どちらかというとぺダルを踏み降ろす姿勢になるので、凹面形状の座面とも相まって、腰や足首に負担が掛かってしまうのだ。


逆にリアシートは1425㎜という車高とルーフエンドのデザイン処理のおかげで、大人2名が窮屈感なく座れるのはポイントが高い。それにクォーターウィンドウは換気のために開けることも可能。広い居住空間とスタイリッシュなエクステリアデザインを両立させた希な存在、それがアルファ145である。


05ペダル周りの欠点

サスペンション関連と並んで、スポーツドライビング好きのエンスージャストたちに不評を買ったのが、このペダルレイアウトである。はっきり言ってヒール&トゥはやりづらい。つまりフルブレーキングした際、ブレーキペダルよりスロットルペダルの方が手前過ぎて、踵でスロットルペダルをあおろうとすると、足首が捩れそうになってしまうのだ。


マイチェンごとに手直しされたというものの、抜本的な改良には至らなかったようだ。剛性が必要な場所はあまり手を加えたくない、というのが正直なところなのだが、もしワタシがオーナーとなったならば、まずパッド関係で調整を施し、それでも満足できない場合はアルミ製ペダルにスペーサーを挟むといった処置をするかもしれない。







トラブル&メンテナンス



[下周りのオイル漏れ]

エンジンのバランスシャフトのシール部分からのオイル漏れはアルファ145の定番トラブル。作業はシール交換だけで済むので、パーツ価格そのものは高くない。ちなみにアルファ156のようなクランクシャフト奥のジャーナル部辺りの不具合はないようだ。



[ヘッドカバーのオイル滲み]

ヘッドカバーパッキンからのオイル漏れは、一連の同一構造を持つ兄弟車と同様のトラブルである。特にアルファ145のケースでは4番シリンダーというから、エンジンを見下ろして一番右側から漏れるケースが多いという。補修そのものはヘッドカバーパッキンを交換すれば済むこともあり、あまり大きな問題とは言えないだろう。



[レジスターの故障]

バッテリー横のリレースイッチの一つが、メイン回路につながるリレーである。この部分が故障するケースが多く、その場合はエンジン始動が困難になる。加えて過電流の影響でファンレジスターが焼き切れるケースも。ちなみにエンジン始動では、ブローバイを再燃させるユニットもアイドリングを安定させる役目を果たしているが、メインリレーが壊れた場合はキーをONにしてもメーターパネルの赤ランプが点かないケースもあるという。



[クラッチ周りの不具合]

クラッチのレリーズシリンダーからのフルード漏れはけっこう重要な問題。なぜなら、この部分はブレーキ系やケミカル液の通路が共有されているから。したがってこの作業を行なう場合は、マスターシリンダーからのフルード漏れが認められなくても、細心の注意を払うためにすべてを同時に交換してしまう方が賢明。



[電動ファンの作動不良]

フロントグリル内のレジスター配線は、電流の増減に対するキャパシティ不足の感がある。ひどい場合はコードその物の焼けにつながり、電動ファンが回らなくなる。ただ残念ながら具体的なコードの強化策を施しても、必ず効果が上がるとは言えないところが難しい点。せいぜい高速/低速2段階になっている双方のコードの一方だけでも不具合を起こさないよう小まめにチェックするしかないようだ。



[E/Gマウントのヤレ]

横置きFWDゆえに、エンジンマウントの消耗が早いのが玉に瑕。クランクシャフトの回転軸が発生する慣性モーメント……と、自動車雑誌ではこうなるのだけれど、本気で説明するためにはスペースが足らないので今回はアウトラインだけ。つまりクルマに対して横置き配置にすると前後方向に大きく揺れてしまうため、どうしてもマウント部分に負担が掛かってしまうのである。


また振動や騒音を考慮すると柔らかめにしなければならず、そうすると揺れが大きくなり劣化が早まる、といった感じなのだ。というわけでアルファロメオのエンジンマウントは、5万kmを越えたらそろそろ交換を考えたはじめた方がいいだろう。掛かる費用は工賃を含み5~6万円ほど。試乗した際、ていねいに扱ってもスロットルOFF時にガクガク揺れるようであればそろそろ限界かもしれない。



[エアコントラブル]

エアーコンディショナー関連のトラブルは構造的には比較的共通しているため、アルファ155/156など一連のモデルたちと同様のトラブルが常に付いてまわる。たとえば高圧ホースからの液漏れなど。特にアルファ145の場合はエアコンのロープレッシャースイッチが接触不良を起こしやすく、これに関しては具体的な予防策のアドバイスはしにくいが、症状が出た場合は集中カプラーの結線を差し直すことも有効な応急処置といえる。



[ワイパーゴムの劣化]

ラバー部分の劣化が早いだけではなく、ワイパーアームそのものの精度があまりよろしくないようである。ウィンドウガラスとの接触面が均一ではなく、ビビリ音の発生や拭き残しがひどいのだ。特にアルファ145/155の初期モデル辺りは顕著。これはクレーム扱いになっている。


ちなみに97モデル辺りからの後期モデルになると対策品に変更されているので、初期モデルで泣かされている方は、後期タイプに交換してみてはどうだろう。またサードパーティではボッシュ製が対策済みとのこと。



[ジャッキアップ時の注意]

アルファの各モデルはジャッキアップポイントが解りにくい場合が多く、アルファ145も注意を怠るとエアロパーツやフロアパネルを破損させてしまう危険性がある。また国産車のようにトランスミッションケースやロワアーム、サブフレームに掛けることは自粛しておきたい。フロントはタイヤのすぐ後方の内側、リアはタイヤ前方の少々食い込んだところがジャッキアップポイント。ちなみに純正ジャッキは使いにくいのが欠点。







■SPECIFICATIONS
※データはシリーズ1/2、( )内はシリーズ3/4。
モデル名=クワドリフォリオ
型式=E-930A5(E-930A534)
ハンドル位置=右
全長×全幅×全高(㎜)=4095×1710×1425
ホイールベース(㎜)=2540
トレッドF/R(㎜)=1470/1440
最低地上高(㎜)=160
車両重量(㎏)=1240
乗車定員(名)=5
トランク容量(L)=320
エンジン形式=水冷直列4気筒DOHC
総排気量(㏄)=1969
ボア×ストローク(㎜)=83.0×91.0
圧縮比=10.0:1
最高出力(ps/rpm)=150/6200(155/6400)
最大トルク(kgm/rpm)=19.0/4000(19.1/3500)
燃料供給装置=電子制御燃料噴射装置
使用燃料=無鉛プレミアム
タンク容量(L)=55
トランスミッション=5速マニュアル
変速比=①3.545②2.238③1.520④1.156⑤0.946R3.909
最終減速比=3.353
ステアリング形式=ラック&ピニオン
最小回転半径(m)=5.5
サスペンション形式F/R=マクファーソンストラット/トレーリングアーム
ブレーキ形式F/R=Vディスク/ディスク
タイヤF/R=195-55R15
ホイールF/R=6.0J×15
※データはフェイズ1/2、( )内はフェイズ3/4。


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プロフィール

白くまオヤジ

Author:白くまオヤジ
はじめまして、ちょっと古いラテン車に目がない白くまオヤジです。自動車業界の裏方をやってます。ちなみに車歴はミニ・クーパー、ルノー5、リトモ130TC、VWゴルフ2、ビアンキ・アバルトなどです。

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